毎年3月と8月に開かれるこの審査会では、厳正な審査が行われ、勝沼ワインボトル使用の許可が与えられます。

 勝沼ワイナリーズクラブがワイン法を定めている、といえるこのシステム、審査会合格までには以下の様々な条件があります。

1.原料として勝沼産甲州葡萄を100%使用すること
2.その葡萄を収穫した地区、栽培者や葡萄の糖度を詳しく記載すること
3.ワインの醸造過程を、仕込み簿やフローチャートによって詳細に示すこと
4.出品酒は全て、比重、アルコール、エキス分、遊離亜硫酸、結合亜硫酸、総酸、還元糖が分析されること(遊離亜硫酸に関しては60ppm以下であることが必要)

 そして1.〜4.が満たされて初めて官能審査を受けることが出来るのです。

 官能審査においては、20点満点で、色調(0〜1点)、清澄度(0〜1点)、芳香(0〜6点)、味覚と総合診断(0〜12点)に細分された評価を行い、審査結果により平均点が12点以上が合格(ただし平均点が12点以上でも審査員の半数以上が11点以下なら不合格)です。

 また点数により勝沼ワインボトル使用の許可有効期間は、以下のように異なります。

 12点以上13点未満(販売可能なワイン)...次回審査会まで
 13点以上15点未満(普通のワイン)...1年後の審査会まで
 15点以上17点未満(良いワイン)...2年後の審査会まで
 17点以上(すばらしいワイン)...無制限


 官能審査終了後には、各審査ワインについて評価を出し合います。ここでは、香り、味などにおいて問題点がある場合は、その場でその原因の特定に努めることで、より高品質ワインの醸造の可能性を探ります。

 また、甲州種ワインの今後の方向性についても、毎回活発な議論が行わるなど、現状に決して満足しないのは、クラブの常に挑戦者でありたい姿勢の表れでしょう。


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